カミングアウトって必要?【FtM】の僕が思う自分を伝える方法

カミングアウトをするべきか しないべきか

僕がカミングアウトをすることになったきっかけや、そもそものカミングアウトに対しての考えを

ここではお話します。

まず、カミングアウトをするべきか、しないべきか。

結論を言えば、どちらも正解だと思います。

カミングアウトは勇気ある行動として賞賛されますが

それでは、逆にカミングアウトしないというのは勇気のない行動だと言えるでしょうか。

答えはNOです。

本当の自分を正直に話せることは素敵な事です。自分を知ってもらう為のアクションはとても勇気のいることだし

同じ問題を抱えた人たちの勇気にもなります。

そして

本当の自分を正直に話さないという事も

カミングアウトをするのと同じくらいの意味がある事だと思います。

なぜなら、本当の自分を話したくない人もいるから。

カミングアウトをしない選択もあるのだと安心する人たちがいるのもまた事実です。

必ずしも、みんなが同じようにカミングアウトを望んでいるかと言ったらそうではないという事。

「女の子として産んだ親を悲しませたくない。」

「混乱させたくない。」

「本当の自分は、自分が知っているだけでよい。」

それを本当に心から望むのであれば、カミングアウトを無理にすることはないと思います。

実は僕も、そういう風に考えていた一人でした。

僕が初めてカミングアウトを考えたきっかけ

関わる全ての人が自分の事を、肉体的な性ではなく心の性で認知してくれたらいいのにな

そう思うようになったのは中学生の時でした。

その頃には、自認性がはっきりしていたので諸々の違和感に耐えられなくなったのでしょう。

ただ、自分から説明しようという気持ちにはならず、自分が自分の事を正しく理解していることが重要と感じていました。

なので、他人が自分をどう把握していようが、仕方のないことと。

ましてや、親に本当の自分を知られてしまったら、きっと悲しむだろうと考えていたので

ボーイッシュな女の子を演じていました。

しかし

中学3年生の時に女の子に好きという感情を持ち

気持ちを伝えたいと思った時に、初めて本当の自分を伝えなくてはと感じたのです。

今思えば「カミングアウトしたい」と一番最初に思ったのが

恋愛というものを目の前にしたこの時でした。

 

カミングアウトをしないと決めた時期

結局のところ僕はカミングアウトはしませんでした。

誰か一人にでも本当の自分を話すという事は、

全ての人にその真実を打ち明けるという事だと当時の僕は考えていて

カミングアウトの先にある未来をどうやって生きていったらいいのかという不安に

立ち向かう事が出来なかったのです。

カミングアウトという大きな壁が目の前に立ちはだかりました。

カミングアウトした先に、どのような未来が待っているのか

あまりに情報がない時代でした。(今から30年も前の話です)

自分を隠して、この社会でうまく生きてゆこうと決めた時期でもありました。

カミングアウトへの考え方の変化

カミングアウトへの考え方に変化が起こったのは、それから何年も後です。

ある程度自立した生活ができるようになり、カミングアウトした先の未来が少しだけリアルに見えるようになったという事が

考え方に変化を与えました。

自分が自分の事を伝えたい人を選べるという事、または伝えたいとき、良しとするタイミング

全ては自由に選べることなのだと、理解したのです。

10代の頃には気づけなかった部分です。

あと、もう一つは、様々な経験を経て自分の心の性が揺らがない、間違えの無いものだと確信したことが

カミングアウトへの恐怖をやわらげたのだと思います。

こうしてカミングアウトに対して柔軟な考え方を持つようになりました。

柔軟なカミングアウト

カミングアウトに対して柔軟な考えを持つようになり

身近な友達、恋人、職場の人など

伝えたい人には伝える。といったように人を選び、タイミングを選び

自分を伝えていきました。

このメリットとしては自分自身を追い詰めることもなく、

人を選んでお話するので傷つくような事が起きることが少ないという点だと思います。

言い方が悪いかもしれませんが、理解のない人に無理に本当の自分を伝えることは

僕は必要ないと思っています。

なぜなら傷つかなくてよい事で傷つくことも多いからです。

本当の自分を知っていてほしい人に、知りたいと思ってくれている人に

伝えることが、自分にも相手にもハッピーなことだと考えます。

カミングアウトは自分に忠実に

カミングアウトの必要性ですが、結論から言うと

本当の自分を知ってほしい!と強く感じた時には

ありのままの自分をお話するタイミングなのだと思います。

逆に、自分がまだタイミングが来ていないと感じるのであれば

しないのが正解だと思います。

「真実ならばカミングアウトできるだろう」と言われたから。

「身近な人がしたから」など、

誰かの言葉や、アクションで自分のタイミングを決めるのは間違っていると思います。

ちなみに僕の実体験としては、以前お付き合いしていた彼女に

・(彼女との付き合いが)同性愛でないことを証明するため

・結婚を前提の付き合いなので子供たちの認識を母親から父親にするために

・本当に男である証明として

以上の為にカミングアウトすることを求められ

とにかく全ての人にカミングアウトをすることにしましたが(笑)かなりの苦痛でした。

それは

やはり第三者に大事なカミングアウトのタイミングを決められてしまったことが原因でしょう。

 

結果 カミングアウトの必要性は

必要性は、人それぞれという事です。

カミングアウトをしないからと言って、真実は変わりません。

逆にカミングアウトをするから真実とも限らないのです。

ともかく自分らしく生き生きとした毎日を送るためのカミングアウトだと思うので。

 

以上はあくまで僕の考えるカミングアウトですが、

本当の自分を表に出し、知ってもらう大事な第一歩でもありますよね。

焦らず、自分のタイミングを大事にしてください。

 

 

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